■ピッチングフォーム徹底分析
第14回 白川 智基 2011.9.15
牟呂クラブ−豊橋南
紹介:白川投手は豊橋市の牟呂クラブに所属する3年生投手。昨年2年生ながら北部クラブ3年生との対戦で打者が振り遅れるスピードあるストレートが印象的な投手であった。今年、市内総合体育大会で優勝、中日少年野球大会では県大会にも出場するなどで注目を浴びる三河地区bP投手。132キロのスピードボールをコントロール良くコーナーに決める。今後高校での活躍が期待できる投手である。
フォームチェック:★★★★
上の写真は先日のナイターで撮影したものである。
1枚目から4枚目までの写真は、足を上げてからタメをつくるまでだが、全体的にゆったりとして良い。グラブが高い位置にキープされ、そこに足を上げようとする意識もありしっかりと足が上がっている。足の上がり方は踵が軸足を沿うように上がってはいないものの、一旦3塁方向に上がった足が4枚目では軸足に戻っておりリズムが取りやすい。膝の位置も無理なく高く上がっておりお尻の落とし込みもあり4枚目から5枚目の形はお尻から移動しており素晴らしく安定感もある。
また5枚目の写真では、ボールを持った右手の位置が理想の場所に下りてくる。ボールが下を向き手首が折れず軸足から20センチあたりにある。
また6枚目にかけて左右対称で腕が動き踏み出す足と同じ方向でグラブが移動する。この時に、まだボールは下を向いており右手に力は入っていない。大きい大の字もこの時点で出来ている。肩のラインもグラブの高さが高く理想のラインを描いている。但し、やや股関節が固いのかステップの幅がやや狭いように思われる。その為、腰の位置が高くなっており、それ以降の腰が十分入りきっているとはいえない。もう少しステップの幅を広げるといいだろう。またグラブの位置をもう少し前に伸ばしキャッチャー方向を向くと胸が張れ、ややインステップの踏み出す足の方向も修正されるだろう。
7枚目の写真は、腕が前に突き出していて良い。
8枚目の写真は、腕を振り切ったところだが7枚目から8枚目にかけてグラブの位置が流れずしっかりと体が流れるのを防いでいる。ただ、7枚目から8枚目までにかけて右腕がかくような動きになってしまい、右腕が高い位置で収まっている。もう少し踏み出した足に十分に上体を乗せ手をキャッチャー方向に大きく出し最後は膝の下に右腕が来ると、もっとスピードが増すだろう。軸足も早くプレートから離れ低い位置で移動する為、最後の力強さに欠ける。腕を振り切るまで軸足を残すぐらいの意識で腰をきり下半身を使って投げるといいだろう。
全体的には、バランスが良く6枚目までは左目で見ていて後半の頭の位置も下がらないのが安定したボールを投げられることに結びついている。リズムは最初はゆったりで途中から背筋を使うのでやや早くなっている。今後高校で活躍するには、下半身を使って投げることと腕を前に伸ばすこと最後のフィニッシュで力を入れることである。今後の活躍に期待したい。
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