■ピッチングフォーム徹底分析
第2回 浅野 祥伸 2007.4.15
今川ビクトリー−富士松中−愛産大三河−東海学園
すいませんが能力オーバーでビデオを一時中断しています。
紹介:2年前市川を擁しても勝てなかったあの矢南アローズに学童の西三河決勝で5年生チームが勝ったというニュースが飛び込んで来た。その時のエースが浅野君だった。そのチームは6年生になると刈谷市の公式戦で無敗の大記録を残し今年卒団した。浅野君の成績をみても殆ど点を取られていない。それだけ安定したピッチィングがフォームにも表れている。
フォームチェック:★★★
キャッチボールから見ていたがスピードは当時の市川より少し速く背筋力が強い。松坂に代表されるこのタイプのピッチャーはテークバックから腕の振りが速いのが特徴だ。フォーム全体を見てもスムーズで大きな問題はない。特に足を上げて踏み出すまで上半身がブレずバランスがいいのが安定したピッチィングに結びついている。私がよく言う「頭の位置が安定し最後までキャッチャーミットから目を離さない」ことも出来ている。浅野君には、これから中学、高校と進んだ時のことを考えて何箇所か指摘した。
まず足を上げて下ろす時勢いをつけてリズムを取っている。力強さを増すためにいいようにも見えるが、それならばもう少し足を高く上げて勢いを出すことを勧めた。足を高く上げるとすれだけタメができ、やや急いでいるようなテークバックでの右腕の動きもゆっくりとなり大きく胸を広げられるはずだ。左手もしっかり伸びないまま折り畳んでいるのがもったいない。但し、足を上げる方向は良くお尻がキャッチャーの方向をよく向いている。
次に指摘したのは左足を踏み出した時に右足が早く離れている点。やや股関節が硬いのか、左足に体重がしっかり乗らないまま右足が離れてしまうので腰が入らず残ったままの形になり胸も十分には張れていない。下の市川のピッチングフォームのように左足の膝がキャッチャーの方向にもう少し移動し胸が左足に付くぐらい上体が乗ってくると良い。それには、ボールもっと前で離す(球持ちを良くする)ことを考えて投げると良くなるだろう。そうすればフォロースルーで左脇に来ている右腕ももっと伸びて左膝のいい所に収まるだろう。
テークバックでの力感が最後に抜けたように見えるのは左足への体重の乗り方が不十分なので、走り込んで股関節を柔らかくすれば、全体的に高めに集まる球が、低めに伸びて来るだろう。非凡な逸材だけにもっと大きくダイナミックなピッチングフォームを身につけて欲しい。
続きを読む... 第3回 佐竹 功年
|