ANALSIS -分析-












■ピッチングフォーム徹底分析

 第6回 桐村 渉 2010.4.20
 三河スターズ−北部クラブ−菰野高


  すいませんが能力オーバーでビデオを一時中断しています。



紹介:桐村は私が教えて卒団した投手としては3人目のエースとなる。小学校3年生の時、近くの公園でキャッチボールをしている時に声を掛け入団してきた。それからエースとして自覚を持たせてきたが、6年生の春頃までは不甲斐ないピッチィングをすることもあり厳しく指導してきた。その後、キャプテンに任命し本人も奮起。夏以降は安定したピッチィングが出来るようになり、西三河選抜、ロータリー杯、吉良町長杯、お別れ大会の4大会連続優勝の立役者となった。特に夏以降は失点が4試合か5試合に1点程度と安定感を増した。また投手として守備、牽制なども上手く、今後の中学での成長を期待する。

フォームチェック:★★★★
 まず上の10枚の写真から分析すると、3枚目までは背筋が伸び体を上に押し上げる理想的なフォームとなっている。特に@の足を上げ始める時に軸が一直線となりグラブが高い位置にある。グラブが高い位置にあることはそこに足を上げる為にも良い。ただ、4枚目のA上げた足の踵が軸足に沿うように上げると指導したがまだ少し離れている。以前はもっと離れていてバランスを崩すこともあったが、今は軸足が安定しているので良いが出来るだけ軸足に沿うように上げると良い。
 次に5枚目はBお尻をキャッチャーにしっかりと向けていて、これが「体の捻り」「軸足に体重が乗る」「体が突っ込まない」ことに繋がっている。6枚目はCステップするまで背番号が見えており体が開いていない。ただいつも言っていることだがグラブの位置をもう少し高くしたい。(ビデオでは修正しているが)
 7枚目Dはステップした時の形だが、まだ上体は開かずしっかりと胸が張れている。肘がセカンド方向よりに入り過ぎている感があり、これよく指摘するが元々トップの位置がしっかりしているので腕が横振りになり左右にボールがぶれることもない為、最近ではあまり言わなくなった。ただ今後は本人も意識してもらいたい。また、7枚目まで最近のプロ野球に代表されるように腰が高い位置にキープされており、これが目がブレることもなく大きい大の字を描くことにもなり力量感にも繋がり大きいフォームとなっている。
 8枚目Eはリリースポイントの形だが、少し腰が曲がり頭が下がっている。これも指摘してきたが以前よりも下がらなくなってきたし、以前はこのまま終わってしまっていたが、この後9枚目Fで素早く戻している。(ビデオでは頭の下がりはあまり感じない)
 最後の10枚目Gで軸足を蹴った後に足を高く上げ躍動感が出ているのが分かる。ようやくこの形が出来るようになってきたことがスピードアップにも繋がった。
 全体を通してビデオと写真を見ても分かるが目が一度もキャッチャーミットから離れず、ゆったりとしたフォームから柔らかい腕のしなりで伸びのあるボールを投げられるようになってきた。桐村には3年間指導してきたが教えたことが出来る柔軟性と向上心があり、これからも慢心せず謙虚な気持ちで更にいいピッチャーに育ってもらいたい。


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