ANALSIS -分析-












■ピッチングフォーム徹底分析

 第7回 矢田 智也 2010.8.28
 岡崎商業−中部電力




紹介:市川、間宮と同級生。少年野球の額田アトムズ時代に試合をしたこともあったがバッテリーは背が高く将来性がありそうだという印象はあった。額田中を経て岡崎商業に進学。今夏から主戦投手として岡崎商を準々決勝まで導いた。セットポジションから安定した最速135キロボールを投げ込む。

フォームチェック:★★★
 常にセットポジションでの投球だが上の写真はランナーがいないこと想定して足を上げて投げているフォームだ。
 まず、@足を上げた状態では、グラブの位置、膝の高さ共に高く、かかとも軸足に沿っていい状態が保たれている。ただA横から見た時、頭の位置がやや前方にある為、体重移動が早まってしまう点と膝の位置が浅いのでもう少し捻るとピッチングにタメができスピードも増すだろう。
 Bはステップするまでの形だが頭も突っ込まず安定した形が保たれて良い。ただCのように横から見ると右手の位置が体に近過ぎており、左手の位置も低く小さくまとまってしまってので、点線の位置あたりに両手を広げると胸が開き大きなフォームになる。それには頭の位置を少し後ろに残して逆くの字を描くようにしたい。
 次にDでは肘の位置が耳あたりを通過しているので、これから少しでも高く出来ればいいのと手の位置が残っており肩周りの柔らかさを感じるが逆に肘を使いすぎないように注意したい。
 最後にEではフィニッシュであるが軸足がもう少し上がってくると球の勢いが出る。更に右手が振り終わったあとに跳ね返りが出るくらいリリースポイントに力を加え迫力が出てくると良い。
 これから進化するには自分なりにフォームを見直し、あと5キロスピードを上積みすることと、カーブとスライダーが同じ軌道を描くのでカーブの球速を抑えバッターのタイミングを外すなど変化球を上手く使うこと。更には牽制やクイックを勉強することだ。来年の夏までの成長を期待したい。


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