COACHING -指導-












■いいピッチャーになるための5つのポイント 2006.1.21

 第3回 Aボールを離すポイントを一定にすること
 ボールを離すポイントを一定にすること、即ちリリースポイントを一定にすることはコントロールを良くするには大変重要なことだ。

 高校野球でもプロ野球でも中学、小学生でもいくら速い球を投げても真ん中のストレートでは打たれてしまう。「球は速いけどよく打たれるなあ」と思っている監督やコーチは多いのではないだろうか。

 速い球を投げても打たれたらいいピッチャーにはなれないのだ。「小学生だからコントロールはまだいい」と思っていてはいつまでたってもいいピッチャーにはなれないと思って読んでほしい。

 では、どうすればコントロールを良くしボールを離すポイントを一定にすることが出来るのか。ポイントはいくつかある。まず第一にキャッチボールの時から集中して投げること。塁間ぐらいは構えた所に行かなければ、ピッチングでは思った所に行かない。

 キャッチボールのポイントは2つ。一つは、投げる時腕の力を抜いてリリースポイントだけに集中し力を入れる。2つ目は、自分の目の前でボールを離す。ただ何気なくキャッチボールをやっていてはコントロールは良くならない。「腕を振れ」と教えてはリリースポイントはつかめないし、「力を入れろ」と言っては目の前でボールを離すことは出来ず、いつまでたっても思った所には行かないのだ。また、腕の力が抜けてリリースポイントで力が入ることが切れのある球が投げれることにつながるのだ。

 次に、キャッチボールで上記の2つのポイントをつかめたら、ピッチングでも同じことを考えて投げる。キャッチボールはいいけどピッティングとなるとダメだ。と言われることがあるとどこかに余分な力が入っていると思ってほしい。ピッチングでも腕の力を抜いてリリースポイントに集中することが大事なのだ。力加減はいつも8分ぐらいで十分なのだ。それよりもキャッチャーの構えた所に行くかどうかが打たれないいいピッチャーになるためのポイントだ。

 次に、ピッチィングでのポイントを教えよう。狙った所に行きやすい(ボールを離すポイントを一定にしやすい)コツとしては、常に低めに投げること。キャッチャーに膝より低い所に構えてもらって、そこばかり狙って力を抜いて投げる。コースは問わない、真ん中でいい。低めに投げられればいいのだ。ワンバウンドにならない程度に投げられればリリースポイントはしっかりしてくるはずだ。膝より下でワンバウンドにならないところにいかに投げることがピッチングのコツだ。地面が目標にもなるしコツをつかみやすいはずだ。

 試合でも、1球目、2球目は真ん中低めのストレートでストライクを取ってインコース、アウトコースにボールを外すことが出来れば十分だ。

 アウトコースの低目とインコースの高めの対角線を使うことはそれからのことで、まずは真ん中低めでストライクをいつでも取れるリリースポイントを見つけよう。


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