COACHING -指導-












■投手育成の為の練習方法10ヶ条  2010.9.30

6.投球数を制限する
 ピッチャーの肩は消耗品と言われますが、これは本当だと思います。肩や肘、神経、血管に及びますが、投球すると腕は炎症します。当然休むと回復します。特にピッチャーはその繰り返しですが、回復しないうちに投げればどんどん弱まり、腕は悪化し故障するというわけです。また、投球数が多いと翌日肩が張るとか、腕がまだ痛むといった症状にもつながります。

 その為、私はピッチャーに投球数を制限させています。例えば、試合前は野手がキャッチボールをしている時はランニングを行い、試合前30分頃からキャッチボールとピッチングをスタートさせそのまま試合に入っていきます。試合後は、アイシングをしてその後、練習があってもボールを投げることはさせません。

 試合前に野手と同じようにキャッチボールをして、試合で完投して、その後ノックを受けたりすると1日300球近く投げてしまうことにもなるからです。

 また、変化球も中学2年生ぐらいまでは、あまり投げないように言い聞かせ教えることはありません。成長期に変化球を投げると腕を捻るので少なからず肘には影響があります。それよりももっと速いボールが投げられるような練習をさせます。

 私は高校2年生の絶好調の時に肘を痛めました。試合で多く投げていた頃でした。幸い社会人で投げていた頃は痛みはありませんでしたが、肘は曲がったままで、当然スピードは上がりませんでした。

 ピッチャーの肩や肘の故障は突然起こってしまいます。でも、その多くは投げ過ぎが原因です。試合の終盤に握力がなくなりコントロールを乱すことがあります。それは黄信号です。筋力が衰えると肩や肘にダメージがあります。また、あるトレーナーに教えてもらいましたが、肘は中指から繋がっているので、指に引っ掛かる調子のいい時ほど気をつけなければいけません。

 私は中学では軟式のピッチングコーチですが、ピッチャーは中学では故障のリスクの少ない軟式がいいと思っています。ピッチャーは肩や肘を痛めると致命的な故障になることもあります。投球よりもシャドーなど投球数は制限し自分の肩や肘を大事にしよう。
 

 続きを読む...7.ランニングは運動靴で行う