COACHING -指導-












■牽制を身につけよう  2011.2.1

2塁への牽制のポイント
 2塁へ1塁の牽制と同じで「1.素早く回転して投げる」こと、また野手は遠くからベースに入ってくる為、「2.野手とのタイミングを合わせる」ことも必要となります。


 1.素早く回転して投げる
 素早く回転して投げることは1塁牽制と同じですが、90度回転して投げる1塁の牽制と違って180度回転しなければいけない為、少しでも素早く回転することです。
 1塁の回転は軸足の爪先を中心に駒のように回転しながら投げますが、180度回転する為にはイメージ的には体全体を180度回転させることです。
 意識するのは踏み出す足を180度回転し早く着地し投げる体勢になることです。
 なぜならば、2塁への牽制は唯一どちらから回転して投げてもいいからです。1塁への牽制と同じ回転方向ならば回転の勢いで投げことも出来ますが、反対方向の回転は素早く180度回転したところで回転を止め逆の捻りで投げなければいけません。
 その為、どちらの回転でも体を180度素早く回転させる出来るように指示しています。
 その場合、2塁に投げるのでプレートを外しても、多少ステップを広く取っても構いません。逆にプレートを外し軽くジャンプしても勢いがついて早く回転することも出来ます。踏み出した足の爪先も2塁方向に向けることもいいません。
 大事なのは両方の回転方向が出来るようにすることです。どちらに回転しても素早く回転出来るようにしよう。

 
 2.野手とのタイミングを合わせる
 2塁への牽制は、ベースに走り込んで来る野手とのタイミングが必要です。タイミングが早いと捕球するだけになり、遅いと走者が帰塁出来てしまいます。
 その為、2塁の走者をアウトにするには野手とのタイミングを合わせることが重要になってきます。
 主にはショートや捕手からサインが出るケースが多く、チームによっては野手の動きや捕手の手の動き、セットに入ってからの秒数などのタイミングで送球します。
 どれも野手がベースに入ってグラブを構えたと同時にボールが到達するタイミングで投げることが必要です。
 それと同時に構えたところにボールが投げなければ走者をアウトには出来ません。上下左右にボールが逸れるとアウトのタイミングでも実際はセーフになってしまいます。
 その為、2塁への牽制は「野手とのあうんの呼吸」とそこに投げる「コントロール」が大事です。
 他の塁に比べると野手は塁から離れているし180度回転して投げる為、走者のリードは大きくなるのでタイミングが合えば走者をアウトに出来る可能性はあるので繰り返し練習することです。


 私は高校時代に2塁への牽制を得意としていました。ショートには白井一幸選手(元日ハムヘッドコーチ、現横浜2軍監督)、セカンドには中村暢宏選手(元JR四国監督)がいて繰り返し牽制の練習もしましたが、実際試合でもよくアウトに出来ました。
 特に白井一幸選手とのコンビで何度となくピンチを防ぐことが出来ました。それは野手の上手さもあり、白井一幸選手の場合は走者に察知されないように2、3歩走者の後ろから一気にトップスピードで2塁に入ってきました。私も牽制を投げる時には野手のあるタイミングだけ一瞬見て走者を見ずになるべく打者を見て投げました。また、送球も普通はベースに投げろといいますが慣れてくると、グラブはベースよりやや3塁方向に出すのでそこを狙って投げていました。
 白井一幸選手も中村暢宏選手も動きがよくグラブ捌きもいいので、あえて少し早いタイミングで投げたものでした。
 このように2塁への牽制の練習はやればやるほど野手とのタイミングが合ってきます。タイミングが合ってくると試合でもアウトにすることが出来るようになるのでしっかり練習しましょう。
 
 

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